ヘッドファンドマネージャーとは??
2020年01月29日毎年のフォーブス誌から発表される世界長者番付でも「ヘッジファンドマネージャー」という職に就く富豪は多数存在しています。その中で最も儲かっているジョージ・ソロス氏は総資産約252億ドルと報じられています。ただこのヘッジファンドマネージャーという職がなぜこれほどまでに高給なのか、彼らはどんな仕事をしているのかは気になります。
皆さんが気になるであろう世界のヘッジファンドマネージャーの年収ランキングやこのヘッジファンドマネージャーという職の年収はなぜ高いのかについて解説します。
ヘッジファンドマネージャーの平均年収
ヘッジハンドマネージャーの平均年収は約4億円です。この年収の額は、もちろん彼らのファンドの規模や成績、経験年数などによってかなり変わりますが、基本的にはヘッジファンドマネージャーの年収は億越えがほとんどです。成績の良い大手ヘッジファンドマネージャーであれば、6億以上、小規模なヘッジファンドでも1億円以上を年間で稼いでいることになります。
では、なぜ彼らはこれほどまでに高給なのでしょうか。その理由は彼らの報酬体系にあります。ヘッジファンドマネージャーの給与は大きく分けて2つの要素があります。「基本給」と「成果報酬」があり、基本給に関しても年間約2000万円以上と他の職業と比べると十分高いのですが、彼らの平均年収が億を超える理由は2つ目の「成果報酬」にあります。
「成果報酬」とはボーナスと同じで、好成績を残した分だけインセンティブがもらえます。彼らは顧客から預かったお金を運用してプラスの利益を顧客に還元するという責務を担っていますが、どれだけお金を増やすことが出来たかが彼らの成果になるわけです。そしてそのプラスの利益のうちの数%~数10%がヘッジファンドマネージャーの成功報酬となるわけです。
仕事内容
給料がたくさんもらえて良いイメージがあると思いますが、ヘッジファンドマネージャーの日々の業務は地味な作業ばかりです。以下にまとめてみました。
・「朝会」という会議
・アナリストとのミーティング
・購入した銘柄の動向チェック
・部下のタスク管理
・ランチミーティング
・当日の相場動向の把握
・事務処理
これを見ると会議が多いのがわかってきます。ヘッジファンドマネージャーは運用を担当する方々は日々会議ばかりなのです。そして名の売れているヘッジファンドマネージャーになると、メディアからの取材があり休む間もありません。
とはいえ、彼らは結局「顧客の資産を増やす」ことが仕事なので結果が出ていれば周りからなんも言われることがないです。ただその重大な責務を果たすためには、日々地道なミーティングを繰り返すことが必要だということです。
そこでヘッジファンドマネージャーになるために、必要なものを解説します。
ヘッジファンドマネージャーになるには
ヘッジファンドマネージャーになるために2つ必要なことがあります。それは「実績」と「覚悟」です。
①実績
ヘッジファンドマネージャーになるにはまず「実績」が必要となります。なぜならヘッドハンティングされることがヘッジファンドマネージャーになるための条件だからです。ほとんどのヘッジファンドは海外に拠点を持ちます。ヘッジファンドは節税のためにタックスヘイブン地域に置くことが普通です。そのため日本人がヘッジファンドで働くためには海外から注目を浴びる必要があります。
そこで必要となるのが、「実績」と言われています。ヘッジファンドマネージャーは卓越したプロなわけです。そのような職に就くというのに金融に関する知識を持っていないのは、明らかに不向きです。力士が野球のメジャーリーガーになることは不可能ですよね。ヘッジファンドマネージャーになるにはまず金融機関で圧倒的な実績を上げることが必要になってきます。
②覚悟
ヘッジファンドマネージャーになるには「覚悟」が必要です。なぜなら、結果が出なければ即クビというとても厳しい世界だからです。「顧客の資産を増やす」というミッションを果たせなければ結果が出ていないということになってしまいます。ではなぜこれほどまでにヘッジファンドは厳しいのでしょうか?
ヘッジファンドの収入源は主に「手数料」と「運用報酬」です。手数料は顧客が会社に預けたお金の総額(残高)の約2%、運用報酬はプラスの利益が出た場合にのみその利益の約20%分の資金のことを言います。
これらの収入源は、全てヘッジファンドマネージャーの技量次第なのです。つまり結果が出ているヘッジファンドマネージャーならば会社に収入が見込まれます。結果が出ていなければ会社の利益が減るので会社の利益を減らすような人はいらないですよね。なので、結果が出ないヘッジファンドマネージャーは即クビになるというわけです。
以上を踏まえ、この厳しい世界で必要なのはとにかく「覚悟」です。日本の終身雇用制とは違い、いつ解雇されてもおかしくない世界で問われるのは「本当にヘッジファンドマネージャーをやりきる覚悟はあるのか」です。高給である一方で、それ相応の覚悟がないのであればヘッジファンドマネージャーにはなれないということを頭に入れておくと良いでしょう。
世界の年収ランキング!
世界のヘッジファンドマネージャーの年収ランキングを紹介していきます。
順位 | 年収(2018年度) | マネージャー名 | ファンド名 |
---|---|---|---|
第1位 | 16億ドル (1,700億円) | ジェームズ・シモンズ | ルネサンス・テクノロジー |
第1位 | 12,6億ドル (1,339億円) | レイ・ダリオ | ブリッジウォーター |
第3位 | 7,7億ドル (818億円) | ジョン・オーバー・デック | ツーシグマ |
第4位 | 7.7億ドル (818億円) | デヴィッド・シーゲル | ツー・シグマ |
第5位 | 5億ドル (531億円) | マイケル・プラット | ブルークレスト |
やはり驚愕の数字です。日本人の平均年収は420万円ですから、1位の1650億円を稼ぐには約4万年かかるという計算です。それを1年で稼ぐわけですからさすがとしか言いようがありません。このように超優秀なヘッジファンドマネージャーは、年間数百億~数千億円まで稼いでいるというわけです。
最後に
今回はヘッジファンドマネージャーについて解説していきました。ヘッジファンドマネージャーの業務内容とどうしたらなれるかを詳しくまとめましたが、ほんとに活躍できるのはほんのわずかです。
ヘッジファンドマネージャーになるには金融機関での実績だけでなく、厳しい世界でやりきる覚悟が必要です。